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大内宿そぞろ歩き


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大内宿そぞろ歩き

江戸時代の宿場町の風情を今に残す、かやぶき屋根が軒を連ねる集落【大内宿】。 今や大内宿の代表的なグルメとなった「ねぎそば」はもちろん、ここでしか食べら れない郷土料理やスイーツなどがいっぱい。 家々の軒先では、会津木綿・会津本郷焼などの陶磁器・職人がひとつひとつ手作り する竹細工などの工芸品が揃い、おみやげにもぴったりのお菓子・昔懐かしい漬物や、夏~秋にかけては採れたての 野菜も並びます。 郷愁を誘う大内宿ならではの雰囲気を楽しみながら、会津ならではのグルメやお買いものをお楽しみください。 ※2017年7月取材時点での情報です。

大内宿の歴史

 

大内宿大内宿は、会津城下と下野(しもつけ)の国(現 栃木県日光市今市)を結ぶ全長130kmの会津西街道の中で、会津城下から3番目の宿駅として1640年(寛永17年)ごろに整備された宿場町です。会津西街道は関東側からの呼び名で、会津側からは下野街道(しもつけかいどう)、あるいは南山通り(みなみやまどおり)とも呼ばれていました。

会津藩主の18回に及ぶ江戸参勤と江戸廻米の輸送と、当時会津藩と友好関係にあった米沢藩・新発田藩なども頻繁に利用した重要な街道でした。1590年(天正18年)に伊達政宗の小田原参陣、同年の豊臣秀吉の奥羽仕置きに当宿場を通行した記録が残っています。

 

大内宿山本村から大内と改められた経緯は、平安時代末期の後白河天皇の第三皇子「高倉以仁王(たかくら もちひとおう)」までさかのぼります。平家物語では、高倉以仁王は1180年(治承4年)、源頼政の勧めで平家を倒すため令旨を発し兵を挙げましたが、宇治平等院での戦いで敗れ、渡部唱等と越後国小国(おぐに)の頼之を頼って逃亡しました。その途中、当時の山本村(現在の大内宿)に逗留され「高峰の風吹き戻す山本にこころとどめし道しるべして」と詠い、この里が宮中の大内(だいり)によく似ているため大内と改めたといわれています。

明治以降、主要な交通道路から外れるなどの時代の変化によって山あいの集落が取り残されたことで、当時の面影を今に残すことになりました。(※写真左手にある大きな鳥居が、高倉以仁王を祀る高倉神社への参道入り口です)

 

大内宿大内宿は、

・「道(旧会津西街道)の両側に古民家が均等に並んでいる」

・「寄棟(よせむね)造りの建物で、妻側(長方形の建物の短辺の壁面)が街道に面している」

など、江戸時代の宿駅制度に基づいてつくられた宿場の形態を良く残す町並みとして、1981年(昭和56年)4月、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されました。

 

 

 

 

大内宿の見どころ

 

《 大内宿 町並み展示館 》

大内宿本陣跡に復元された江戸時代の宿駅時代の本陣で、当時の風習を伝える写真や生活用具が展示されています。(※建物は、ほぼ同じ大きさ、ほぼ同じ間取りの古民家を他地域から移築したものです)
入場料:大人250円 小人150円

大内宿 大内宿 大内宿

 

 

《 高倉神社 》

第77代後白河天皇の第三皇子・高倉以仁王(たかくら もちひとおう)が1180年(治承4年)5月、平家追討に失敗してこの地に落ち延び、大内宿で潜行の際に草鞋(わらじ)を脱いだといわれています。高倉神社はこの高倉似仁王を祀った神社で、「大内」という地名も高倉似仁王より賜ったと言い伝えられています。

大内宿の集落から大きな鳥居をくぐり、のどかな田園風景のなかを数分歩きます。こんもりとした森の中に高倉神社があり、にぎやかな大内宿とはうってかわり、静かな落ち着いた空気感に満ちています。

大内宿 大内宿 大内宿

 

 

大内宿のグルメ

 

《 ねぎそば 》

大内宿といえば「ねぎそば」と言われるくらい有名になった「ねぎそば」は、長ネギ1本を箸代わりして食べるという、ほかではなかなか見ないスタイルのそばです。しかもそのネギは薬味としてかじりながらいただきます。

また、江戸時代の会津藩主・保科正之が信州の高遠藩から移ってきて以来、大根おろしそばを「高遠(たかとお)そば」と言い、ネギ1本を箸と薬味を兼ねて提供しているお店もあります。

ねぎそば 大内宿 ねぎそば 大内宿 ねぎそば 大内宿

 

 

《 しんごろう 》

「しんごろう」は、炊いたご飯を半つきにし、丸めて割りばしなどに差します。甘じょっぱく味付けしたじゅうねん味噌を塗り、炭火で炙ります。

その昔、お正月に神様に備えるお餅を買うことができなかった新五郎さんが、ご飯とじゅうねん味噌で作ったと言われています。

じゅうねんとはエゴマのこと。エゴマを食べると十年長生きするからじゅうねんと呼ばれるようになったとか。αリノレン酸を多く含み、健康食品として注目されています。

ねぎそば 大内宿 ねぎそば 大内宿 ねぎそば 大内宿

 

 

大内宿の年中行事

 

《 半夏まつり 》

集落裏手の林の中にある高倉神社の祭礼です。高倉神社は、後白河天皇(1127年~1192年)の第三皇子・高倉以仁王(たかくら もちひとおう)の霊を祭った神社です。家内安全や五穀豊穣を祈願し、神社で神事を行った後、獅子が路上の魔を払い、白装束に黒烏帽子姿の男衆がみこしを担ぎます。

夏至から数えて11日目の半夏生(はんげしょう)の日、7/2に行われるので「半夏まつり」と呼ばれています。

大内宿 半夏まつり 大内宿 半夏まつり 大内宿 半夏まつり

 

 

《 防災の日 防火訓練 一斉放水 》

9月1日の防災の日に行われる防火訓練です。大内宿は茅葺き屋根の町並みを守り伝えるため、防火は徹底しています。各家の前には放水銃が格納されていて、この日に訓練のために一斉放水を行います。

茅葺古民家の街並みに天高く放水される様子は見事です。1年に1回、朝10時から3分間だけのスペクタクルです。

大内宿 大内宿 大内宿

 

 

《 大内宿 雪まつり 》

2月第2土曜・日曜に開催される雪まつりです。冬は雪に閉ざされ静かなことが多い大内宿ですが、この2日間は夏の賑わい以上に見物のみなさんが訪れます。道の両脇に雪で作った灯篭(とうろう)が並び、茅葺の屋根にはこんもりと雪が積もり、夏とは違った風情を楽しむことができます。

冬の間は休業している店舗が多い大内宿ですが、この雪まつり期間中はほぼ全店舗がオープンし、訪れるみなさんを楽しませています。

土曜日の夕方から始まる「御神火載火(ごじんかたいか)」と「花火大会」はぜひ体験したい催しです。
「御神火載火(ごじんかたいか)」は、高倉神社から下りてきた下帯姿の男衆が松明を持って集落内を駆け抜け、かがり火をともして回ります。
「花火大会」冬の凛とした夜空を彩る花火が、雪景色を色とりどりに照らし、夏の花火大会とは一味も二味も違う美しさを見せてくれます。

大内宿 雪まつり 大内宿 雪まつり 大内宿 雪まつり

 

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大内宿の街並みMAP

 

会津西街道(下野街道)の両脇に50軒近いお食事処やカフェ、お土産物屋さんが建ち並んでいます。(画像クリック PDF 1.1MB)

大内宿大内宿

 

 

ねぎそばが食べられるお店

 

浅沼食堂(あさぬましょくどう) 扇屋分家
0241-68-2378 9:00~16:00、不定休 冬期間も営業しています。
本家 玉屋(ほんけ たまや)
0241-68-2946 8:30~17:00、木曜定休
石原屋(いしはらや) 脇本陣
0241-68-2914 8:30~17:00、不定休(※冬期は雪の様子のみながら休業あり)
大和屋(やまとや)
0241-68-2911 8:00-17:00、不定休、冬期間休業
美濃屋 分家(みのや ぶんけ)
0241-68-2942 8:00~17:00(お食事 10:00~17:00)、不定休、年末年始営業
御旅籠・お食事処 山形屋(やまがたや)
0241-68-2932 8:00~17:00、不定休、※12月中旬から2月末まで休業(予約は受付可)
大黒屋(だいこくや)
0241-68-2003 8:30~17:00(冬期9:00~16:00)、木曜定休、12月初旬~1月下旬休業
玉川屋(たまかわや)
0241-68-2942 9:00~17:00、不定休、12月~3月まで休業
松本屋(まつもとや)
0241-68-2919 8:30~17:00、不定休
味処みなとや(あじどころ みなとや)
0241-68-2933 9:30~17:00、不定休、※12月~3月は要予約
金太郎そば 山本屋(やまもとや)
0241-68-2912 9:00~17:00、不定休(予約があれば定休日でも開けます)、※12月中旬~3月中旬まで休業(予約のみ営業)
そば処 こめや
0241-68-2926 9:00~17:00、※そばが無くなり次第終了 ※冬期間も営業 ※4月~11月は無休(冬期間は不定休)
萬屋(よろづや)
0241-68-2929 8:30~17:00、不定休
三澤屋(みさわや)
0241-68-2927 10:00~16:30、年中無休(※1/4~7休業) ※冬期間も営業します

 

 

カフェ、スイーツ、お食事など

 

分家 玉や(ぶんけ たまや)
0241-68-2948 10:30~17:00、水曜定休
若松屋(わかまつや)
0241-68-2913 9:00~17:00、不定休、※冬期間も営業
茶房 やまだ屋(さぼう やまだや)
0241-68-2943 9:00~17:00(LO 16:00)、木曜定休、※冬期間は休業

 

 

おみやげなど

 

美濃屋(みのや)
0241-68-2934 9:00~16:00、不定休、※冬期間も営業
ます屋(ますや)
0241-68-2958 9:00~16:00、不定休、※冬期間も営業
本家 叶屋(ほんけ かのうや)
0241-68-2954 8:00~17:00、不定休、11月~3月は吹雪いていなければ営業(要確認)
吉田屋(よしだや)
0241-68-2944 11:00~15:30頃、不定休、※冬期間は要問い合わせ
松葉屋(まつばや)
0241-68-2936 9:30~17:00、不定休、※冬期間は要問い合わせ
玉木屋(たまきや)
0241-68-2925 9:00~16:00、不定休、※11月末~4月末まで休業
本家 えびすや(ほんけ えびすや)
0241-68-2922 8:30~16:30、不定休、※12月~3月休業(雪の状況によります)
えびす屋 分家(えびすや ぶんけ)
0241-68-2950 8:30~17:00、水曜定休、※12月初旬~3月下旬は要問い合わせ
脇本陣 富屋(わきほんじん とみや)
0241-68-2951 8:00~17:00、不定休、※2月中旬~3月中旬まで休業
プチギャラリー手作りの店宿工房 扇屋 分家(おおぎや ぶんけ)
0241-66-2078 8:00~17:00、不定休、※12月~3月までは吹雪いていなければ営業(要問い合わせ)
糸屋(いとや)
0241-68-2938 8:00~17:00、不定休、※冬期間も営業
松美屋(まつみや)
0241-68-2937 9:00~17:00、不定休、※12月末~3月末まで休業
南仙院 分家(なんせんいん ぶんけ)
0241-68-2957 9:30~17:00、不定休、※12月~3月末まで休業
加登屋(かとや)
0241-68-2941 9:00~16:00、不定休、※12月~3月末まで休業
みなとがわ屋(みなとがわや)
0241-68-2939 8:30~17:00、木曜定休、※12月~1月末まで休業
松川屋(まつかわや)
0241-68-2004 8:30~17:00、不定休、※11月末~3月末まで休業
田沼商店 扇屋分家(たぬましょうてん おおぎやぶんけ)
0241-68-2916 8:30~17:00、不定休、※冬期間も営業
本家 扇屋(ほんけ おおぎや)
0241-68-2945 8:30~16:30、不定休、※12月中旬~3月末まで休業、※民宿は年中無休
民宿 伊勢屋(みんしゅく いせや)
0241-68-2958 8:30~17:00、不定休、※1月~3月末まで休業、※民宿は年中無休
富士屋(ふじや)
0241-68-2955 10:00~17:00、不定休、11月末~4月下旬まで休業
南仙院 本家(なんせんいん ほんけ)
0241-68-2940 8:30~17:00、不定休、冬期間も営業、※天候・状況に応じて休業の日あり
扇屋 分家(おおぎや ぶんけ)
0241-68-2947 8:30~17:00、不定休、※冬期間も営業
扇屋 分家(おおぎや ぶんけ)
0241-68-2949 8:30~17:00、不定休
吉美屋(よしみや)
0241-68-2927 8:30~16:30、※冬期間休業
茶房 やまだ屋(さぼう やまだや)
0241-68-2943 9:00~17:00(LO 16:00)、木曜定休、※冬期間はクローズ

 

 

民 宿

 

御旅籠・お食事処 山形屋(やまがたや)
0241-68-2932 8:00~17:00、不定休、※12月中旬~2月末まで休業(予約は受付可)
御土産 民宿 本家 扇屋(ほんけ おおぎや)
0241-68-2945 8:30~16:30、不定休、※12月中旬~3月末日まで休業、※民宿は年中無休
民宿 伊勢屋(みんしゅく いせや)
0241-68-2958 8:30~17:00、不定休、※1月~3月末まで休業、※民宿は年中無休

 

 

大内宿MAP

 

 

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