お知らせ【スタッフが呑む – その七】開当男山酒造「秋あがり 風のうつろひ 特別純米酒」
(2020.12.04 10:00)
南会津では、豊かな大地の恵みと綺麗な水を活かして酒造りが行われています。日本酒、米焼酎、どぶろく・・・丹精込めて仕込んだお酒からは蔵人たちの情熱と愛が伝わってきます。
おいでよ!南会津。スタッフが、南会津のお酒を自分なりのシチュエーションで、南会津の肴で呑んだレポートです。個人それぞれの感性でお伝えしますので、やや主観的な表現かもしれませんが、どうぞご容赦ください。
開当男山酒造 |
創業は享保元年(1716年)。創始者の当家3代目渡部開当(はるまさ)の開当がそのまま銘柄となっており、以来14代、300年にわたり寒冷地を生かした独自の酒造りに取り組んでいます。 寒仕込みの間、蔵元・蔵人とも一切手を抜かず、代々伝えられた力と技を受け継ぎながらも、大型冷蔵設備の導入、吟醸専用の仕込み室を設けるなど、キメの細かい酒造りも行っています。 |
秋あがり 風のうつろひ 特別純米酒 |
アルコール度 15度 |
精米歩合 60% |
今回の「南会津の酒を呑む」シリーズはスタッフK2が務めます。
南会津の美味しいものと地酒を呑むシリーズも7回目です。開当男山酒造の「特別純米酒 風のうつろひ 秋あがり」。福島県が独自に開発した酒造好適米「夢の香」を丁寧に磨き上げ、醸されたお酒です。
「うまい!」と評判の男山酒造さんを呑むのは2回目。前回このコーナーを担当した時には「純米吟醸 開当男山」をとてもとても美味しくいただいたので、今回の期待値も上がりまくりです。
期待が風船のように膨らむ中、いざ呑んでみると・・・第一印象は「とても飲みやすい!」でした。
まず、口に含むと素敵な香りが鼻を通り舌には爽やかな酸味と、穏やかて優しい甘みが広がります。個人的に大好きな味で、キリッと冷やして呑んでみたのは大正解でした。どんな食べ物にも合いそうです。
そんな美味しいお酒のために今回用意した南会津の食材の一つ目は下郷町の特産品「じゅうねん味噌」です。下郷町の「いちます醸造」の商品で、下郷産のじゅうねんを自家製みそと砂糖、みりんで練り上げたもの。
じゅうねんとは「エゴマ」のこと。「食べると10年長生きする」といわれていることから、福島県などでは 「エゴマ」のことを「じゅうねん」と呼んでいます。
下郷町や南会津町では、半つきのご飯を丸めて串にさし、じゅうねん味噌を塗って焼く「しんごろう」という郷土料理が有名ですが、今回は酒の肴になるよう様々な料理に合わせてみました。
焼き豆腐にじゅうねん味噌をかけてみました。癖になるあまじょっぱいじゅうねん味噌が焼き豆腐とマッチして絶妙な美味しさに!
風のうつろひ、豆腐、風のうつろひ、豆腐、実にいい!合います。はじめは甘すぎるかなと思っていましたが、絶妙に合います。
2品目は洋食系にチャレンジ。チーズinハンバーグにじゅうねん味噌を塗ってみました。
※写真ではわかりにくにのですが、ハンバーグにじゅうねん味噌を塗っています。
焼き豆腐が大成功した後なので、合うかどうかドキドキしながら1口パクリ・・・。お、美味しい!!あまりなさそうな組み合わせですが、ちょっとユニークな豊かな味に。
チーズの濃さと肉汁が冷えた風のうつろひとも絶妙に合い、美味しくいただけました。
味噌とトンカツは間違いない組み合わせです。もちろんじゅうねん味噌とも素晴らしいコラボレーションをしてくれました。一般的な味噌カツよりも甘めですので、甘めの味付けが好みの方が求めている味になったのでは。
じゅうねん味噌とトンカツ、個人的には衝撃的な美味しさで、お酒が進んで進んで止まりません!
今回は、食後のデザートとして「さるなしのジャム」を使うのですが、いったい「さるなし」って・・・??
さるなしはキウイフルーツの原種と言われていて、栄養価が高く、分解酵素を大量に含み、疲労回復や整腸作用などの効果があるなど、近年ではその健康効果が注目されつつあります。南会津町などでは古くから食べられてきました
サルが食べて無くなってしまうから「さるなし」というようになったとも。
ヨーグルトにかけて食べてみると、酸味が強くはっきりしたさるなしジャムの味わいがヨーグルトにともとても合います。お酒と脂物を楽しんだ締めにピッタリなデザートでした。
サルナシや食用ほおずきのジャムを作っているのは南会津町の「アジプロファーム」さん。GAPを取得するなど、六次化や耕作放棄地の再生などを通じて、集落の活性化を図っています。
「南会津いいものショップ」で購入することができます。
最後に、今回呑んだ開当男山酒造「風のうつろひ 秋あがり」は、お酒だけを味わう呑み方でも楽しめます。また、3種類どの料理とも合ったように、料理の美味しさを一層ふくらませてくれる素敵な日本酒でした。
お酒とお料理の素晴らしさをできるだけ伝えられるように、かなり本気で写真を撮りましたが、拙い技術ですのでせめて熱意だけでも伝われば幸いです。日本酒を通して南会津の食の魅力を存分に感じることができた体験でした。
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