バイクで道を間違えて只見へ

子供の頃から山や自然が好きで、会津方面へ来る機会が多く、移住をずっと考えていました。東京からバイクで会津へ向かっている途中で、道を間違えて只見へ来てしまい…ちょうど秋の紅葉の時期で、風景が美しくて一目見たその時から、只見に住みたいと思い決断したそうです。とにかく「楽しい」です！初めて来た年は特に、出会いが多くとても新鮮な毎日でした。東京にいた頃の人間関係は、例えば職場の同僚だったら…職場での顔しか分からないお付き合いでしたが、只見で出会った方々とは、家族ぐるみでのお付き合いです。飾らない素朴な人柄な方が多くて、 もともとは大好きな自然が魅力で只見に移り住みましたが、予想以上に人間の魅力に惹かれています。ここで出会った人達との出来事を小説にしてみたいと思う程に充実した日々を過ごしています。また、東京にいた頃から10年以上習い続けているという趣味の「染物」は、マレーシアに旅行に行った際に出会ったのがきっかけだそうです。東京では趣味として楽しんでいましたが、只見に移住してから、周りの人の勧めで講師として教えるようになりました。東京にいたら、講師をする機会はなかったので貴重な経験になりました。個人的な趣味で染物を楽しんでいた頃と違って、たくさんの人に教えれば教える程、十人十色で色々な方法や作品が出来上がる事に新たな発見と喜びがありました。安藤さんが東京で習ってきた染物は「型染め」という時間や技術も要するものですが、初めての人でも気軽に楽しめる「草木染め」にアレンジして教えているそうです。草木染めとは、植物の葉や花などから抽出した色素で布を染める方法です。最近では、「玉ねぎ」の皮を煮だして抽出した色素で染物をしたそうです。染物の魅力を沢山の人に伝えて、只見町の植物で染めた物を、いつかは只見町の工芸品としてＰＲできるようになれたら良いなと、お話してくださいました。