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スタッフブログ

2013/11/07 08:10

【これぞ南会津ブランド!】下郷町 戸赤集落の花豆 vol.5

 

これぞ南会津ブランド! 下郷町 戸赤集落の花豆 vol.5

 

  前回、収穫作業の様子をお伝えした戸赤集落の花豆。今回は、取材させていただいた渡部さんが花豆を使ったお菓子を作ってくださるということで再び渡部さんのご自宅にお邪魔しました。

 

vol.1 ポットに種まき

vol.2 畑に定植

vol.3 花が咲きました!

vol.4 いよいよ花豆収穫

 


戸赤集落はそこに足を踏み入れるだけでのどかな里山の景色に心がなごむ地域。渡部さんの住まいの庭先には大根が干してありました。「今日はこのあたりは0℃になって霜が降ったんだよ。もう寒くなるから、白菜も大根も全部収穫は終わっちゃったよ。」とのこと。ここは標高630m付近。霜が降りると畑の野菜も凍ってしまうので、11月初旬にはすべて収穫を終えてしまうそうです。同じ下郷町でも、標高が150mほど低い中心地のあたりでは収穫はこれから。紅葉の時期も雪の量もまったく違うそうです。

 

渡部さんの家の前には大根が干してありました

戸赤集落の紅葉はそろそろ終盤です

 

 渡部さんが、材料を全部準備して待っていてくれました。「今日は、花豆入りの蒸しパンを作るよ。」中華風の蒸しパンの中にほんのり甘く煮た花豆を入れるとのこと。想像しただけでも美味しそうです!このレシピカードは渡部さんのご主人が今回のために作ってくださったそうです。かわいいイラスト入り。ありがとうございます♪

 

 花豆は、あらかじめ甘く煮ておきます。他の豆類と同じように水に浸けて戻してから煮ますが、「花豆は大きいから丸1日は浸けたほうがいいよ。じゅうぶん時間をとって戻しておくと、煮たときの柔らかさが違うからね。」

 

 丸1日浸水したら、新しい水を使って圧力鍋で7分くらい煮て火からおろし、圧力が弱まったら水を捨てて砂糖を加え、ゆっくり煮て好みの甘さまで煮詰めます。「ゆっくり煮ているとそのうち豆から水分が出てくるけど、それまで焦げやすいから気を付けて。」ということで、渡部さん作【花豆の煮物】はふっくらしていて、皮の存在を感じないくらいにとってもやわらか。

 

 花豆の煮物が出来たら、蒸しパンづくりに入ります。卵・強力粉・きび砂糖・ベーキングパウダー・重曹・サラダ油・醤油をひとつのボウルで混ぜ合わせます。

 

 

 

 きれいに混ざったら、カップの六分目くらいまで生地を入れていきます。トロトロした生地なので、カップに入れるときにはこぼれないように気を付けて。「私は不器用だから、いつもこういうのはお父さんがやるんだけどね。」パソコンでレシピを作ったりお菓子づくりの手伝いをしたり、渡部さんのご主人は繊細な作業がお得意なんですね。そしてご夫婦の仲の良い様子がお話から伝わってきます。

 

 銀カップのような柔らかい素材の場合、1枚だけだとカップが広がってしまうので2枚重ねにしておきます。もちろんシリコンカップでもOKです。蒸しているうちにかなりふくらむので、それを想定して少なめ(六分目程度)に生地を入れるのがポイント。

 

 生地を入れたら蒸します。この段階ではまだ花豆は入っていません。入れてもいいのですが、花豆は大きいので下に沈んでしまい、蒸しあがったときに表面に見えないんです。ということで、数分蒸して、表面が固まってから花豆を上にのせることにします。

 

 蒸し鍋にカップを入れて蓋をし、沸騰後2~3分くらい蒸して、表面に少し火が通っていることを確認します。

 

 

表面がゆるく固まったら花豆をのせます。

 

さらに15分程度蒸したら完成です♪

 

 

 

 完成した蒸しパンの試食会♪ 渡部さんは他にもいろいろなお茶うけを用意していてくださいました。自宅で採れた大根の酢漬け(ゆず風味)、餅をついて乾燥させておいたものを揚げたおばけせんべいなど。いつも取材のたびに「お茶飲んでって」と色々なものをふるまってくださる渡部さん。撮影用だからということではなく、ごくごく自然にいつも手作りのもの・自宅のものでもてなしてくれます。私達は「わざわざこんなに!」ととても恐縮しながらも、どこか懐かしくてあったかい気持ちになり、お茶をいただいて話をしている時間のほうが長くなったり・・・取材しているのか遊びに来ているのかわからなくなることも・・・(汗)

 

 「私は料理するのは好きじゃないんだよ。好きなのは草むしり。」と笑う渡部さんですが、これまでいただいてきたものからしてお料理上手であることは間違いありません。煮物、お漬物、自宅で採れた野菜の美味しさを知っている人だからこその、野菜の味がちゃんとわかる滋味深い味わい。私はすっかりファンになりました。

 

 ちなみに、上の写真の蒸しパンは花豆を中に入れたバージョン。収穫のときでさえかなり大きい花豆ですが、煮るとさらにふっくらして大きくなり、1個が4cm近くにもなっています。これじゃあ下に沈んでしまうのも納得。表面からは見えませんが、中に入っていて蒸しパンと一緒に口に入れるほうが、蒸しパンと花豆の一緒の美味しさが味わえておすすめです。ほんとに底の底まで沈んじゃいます、でも美味~♪

 

 

 

 

チラシで作った"物入れ"に豆。

ムレないからこれが最高なんです。

 そんな"お茶飲み"の時の雑談で聞いた花豆のこぼれ話。花豆には「紫花豆」と「白花豆」がありますが、この戸赤集落でいうところの花豆とは、紫花豆のことを指します。それとは別に、会津地方では花豆のことを「花嫁ささぎ」と呼ぶ場合もあります。その違いを訪ねてみると、「花豆を育てているうちに、白い豆ができることがあるんだよ。このへんでは【花豆】としてはこの赤い豆(紫花豆)だけで出荷するけど、白い豆と一緒にして婚礼の時なんかに出すんだよ。それが花嫁ささぎ。」 そうか!赤(紫花豆)と白(白花豆)だから、"花嫁"。赤だけでも白だけでもなくて、ふたつ混ざった状態のことを「花嫁ささぎ」と呼ぶんですね。

 

 時々白花豆が採れるのは、ハチによる受粉で赤と白が混ざってしまうから、という事のようです。これも無農薬で自然のままに育てているからこそ。渡部さんの家では白い豆は別によけておいて、紫花豆とは別に煮て食べるとのこと。白は皮が軟らかいので、紫とは火の通り具合が違うそうです。

 

 標高が高くないと育たず、国内でもごく限られた地域でしか栽培できない花豆。同じ下郷町でも栽培に適した土地はこの戸赤集落に限られています。「きれいな色の花が咲くんだよ」と教えられて以来の念願だった花豆の花を見ることができ、見たこともない大きい豆のふっくら食感を口にすることができ、ここでしか出来ないことを色々実感することができた取材でした。そして渡部さんの優しい口調の南会津ことばにもとっても和み、花豆の取材の日が楽しみでした。(ぜひこれまでの動画を見てくださいね。)

 

 「戸赤の山桜」として南会津の名所に数えられる戸赤集落ですが、春以外に来ても静かでのどかな風景は、誰もが思い描く「いなか」をからだいっぱいに感じられる山里です。この集落の最年少は40代と超高齢化は深刻ですが、ここのおじいちゃんおばあちゃんは若者よりも断然元気。80代になっても現役で畑を耕し、俳句などの趣味にいそしみ、町外の集まりにもどんどん出かけていきます。戸赤集落の花豆をみんなに食べてもらおうと作った「花豆パイ」は南会津を代表する人気商品に。花豆もどんどん作らないといけませんから、現役引退なんてしている場合じゃありません。そして渡部さんも戸赤集落ではまだまだ若い世代。花豆生産者の主力として期待されています。

 渡部さん、春からの取材対応(とそれ以上に長いお茶のみ話にお付き合いいただき)ありがとうございました!これからも美味しい花豆を作り続けてくださいね!

 

 

 

 

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