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スタッフブログ

2013/04/26 10:23

【これぞ南会津ブランド!】南会津町 齋藤さんのリンドウ vol.2

 

これぞ南会津ブランド! 南会津町 齋藤さんのリンドウ vol.2

 

 全国でも指折りのリンドウの産地・南会津地域で、ご自身が開発したリンドウのオリジナル品種「かせん」を栽培する齋藤明さん。当サイトは、齋藤さんが杜氏をつとめる酒蔵「花泉酒造」の取材で以前から何度もお世話になっていたのですが、齋藤さんがリンドウ栽培の第一人者であることは、まったくの別ルートで人づたいに初めて聞くという不覚っぷりを露呈・゜・(ノД`)・゜・ これを深く反省し、今年は成長の様子を追いかけて齋藤さんのリンドウ「かせん」の立派な花姿をお伝えするべく、第一回取材で種まきの現場にお邪魔しました。

 

南会津地域は4月でも積雪は珍しいことではありません。

取材した4月中旬も、前日の夜に降った雪が残っていました。

リンドウを苗の状態まで育てるハウス。育苗は温度管理も大切で、寒い日はこの中で暖房をたくこともあるそうです。

何やら先がとがった容器に入っているベージュ色の物体がリンドウの種です。

これをポンポンとたたいてセルトレイに種を落として「種まき」します。

 

 リンドウも他の農作物と同じように、種から苗の状態までは育苗用の施設で行うことがほとんどです。育苗用の施設というのは育苗専門の業者やJAなどが主ですが、齋藤さんは農家であり育種家として、ご自身で種から育てています。

 この「育種」というのは、商品となるリンドウを育てるのとはまた別に苦労が多いようです。良い親株を維持し続けるのが大変で、良い株を選んで交配させるのには見た目や自分の感性が頼りだとか、成長の良好なF1(系統の異なる親株をかけあわせた1世代目のこと)をつくるためには親株をせっせと作らなければならないんだけど数々の株をなくしてきたとか、乏しい脳みその私が1度聞いただけではおそらく想像もできないような繊細な苦労があるのだと思われます。

 

 ともあれ、種まきの様子を見せていただきました。種を先のとがった容器(おそらく自作?)に入れて、まいていきます。リンドウの種はとても細かくて、まいた後のトレイを見せていただいても「え~と・・・・どれ・・・ですか?」ってな具合(゜ロ゜) 齋藤さんが指差して「ほら、これだよこれ」と教えてくれますが、それすらどれを指してるのかわからず(汗)とりあえず、芽が出たら「あ~そこにあったんだ」と判断することにします(笑) ちなみに、リンドウは好光性種子のため光が無いと発芽しないので、上に土をかけることはしないのだそう。

 

種まき後のセルトレイを見せていただきましたが・・・

種が小さすぎてもはやどこにあるのかわかりませんΣ(゚д゚lll)

 当然、このハウスいっぱいに並ぶセルトレイ全てに種まきします。

ひたすら続く果てしない作業・・・。

 

 よく見ると、トレイに「早生」「中生」などと印が付いていました。「リンドウは秋の花だけど、6月~10月頃まで切れ目なく出荷するため開花の時期がずれるように種類を分けて育てるんだよ。」

 ボリュームのある大きな花ぶりはゴージャスでアレンジメントなどにも重宝されていますが、リンドウは昔も今もお盆には欠かせない花として需要が絶えません。ただ、東京や横浜などの大都市圏で「お盆」といわれる7月15日前後は全国的にちょうどリンドウの出荷が少なくなる時期だそうで、齋藤さんのリンドウは、その需要に応えられる商品として首都圏の市場で特に評価されています。今年のお盆に目にするリンドウは、もしかしたら南会津の、いや、齋藤さんとこのかも?とちょっと産地に思いを馳せてみてくださいね。

 齋藤さんは、リンドウ農家が獲得しうる全ての賞"農林水産大臣賞""県知事賞""農政局長賞"を受賞したと前回書きましたが、それを教えてくださったのが、JA会津みなみで花き(=花卉。観賞用に栽培する植物のこと)を担当する星さん。「星くんのところでもかせんを作ってるから、帰りに見て行くといいよ。うちとはまた違う方法で育苗してるところが見られるよ。」と紹介していただいたので、その足で向かったのが、JA会津みなみ下郷支店の育苗センター

JA会津みなみの育苗センター。南会津地域のリンドウ農家さんへ納める「かせん」の苗が作られます。

 ここでの「かせん」の育苗方法は、確かに齋藤さんのところと少し違っていました。まず箱に種をばらまきして発芽させ、良い苗だけを選んでセルトレイに移植します。

 植物のなかには移植を嫌う(根を少しでも痛めると成長しなくなる)ものも多く、リンドウもその部類に入ると言われていましたが、星さんいわく「なんでかうまくいっちゃったんですよ(笑)」とのこと。実験的にこの方法をやってみたらちゃんと成長することがわかったので、この育苗センターではこの方法で育苗を進めています。

 発芽してしばらくの小さな苗を取り出し、ひとつひとつセルトレイへ移植。これをすべて手作業で行います。見るからに手間がかかりそうな作業に見えますが・・・?(;´Д`) 「そうなんですよね。でもここでひと手間かけることで、全部のトレイの苗がムラなく良い状態に育ちますから。農家さんに渡すときに『うちの苗は他のところより状態が良くない苗が多い』なんてことがなくなるんですよ。」

 たくさんの種の中には、奇形や成長しにくいものがわずかに含まれていますが、芽が出るまではわかりません。発芽後に良いものだけを選ぶという最初の手間をひとつかけることで、農家さんへ平等に良いものを提供できるし、育てる苗の数も比較的正確に把握できるので、リスクがかなり減るということのようです。

 「たまたまうまくいったなんて言ってるけどね、この方法に辿りつくまでにはものすごい苦労があったんだよ。」「ほんとにそう。星くんは頑張り屋さんだから。他の人ではここまではできないと思うよ。」星さんがちょっと現場を離れている間に、慣れた手つきで苗の移植作業をこなしているお母さん方が私たちに耳うちしてくれました。何度も様々な試行錯誤をして、独自の方法を考え、実行するという地道な努力を続けてきた星さん。リンドウをこの方法で育てているところは他に無いだろうとのことです。その努力が現在の質の高いリンドウ「かせん」の供給につながっているんですね。

 当の本人は、「なるべくリスクを減らして、効率的に良いものをつくるにはどうしたらいいかって考えたらこういうことになったんですよ」と冷静に分析します。「以前は別の品種を育てていたんですが、困難も多いと感じているところ齋藤さんと『かせん』の存在を知って、この『かせん』をわけていただいて。ほんとに良い出会いだったと思います。齋藤さんにはいろいろ助けてもらってます」

 

 

 齋藤さんにしても星さんにしても、本人は自分のことをあまり語らず、別の人から「この人は実はすごい人なんだよ」と聞いて初めて「そうだったんだ!」と驚く旅となった1日でした。この「黙して語らず」(使い方合ってる?)、多くを語らないのが美徳、といった奥ゆかしさが「会津の魂」といったところでしょうか。同じ会津出身にもかかわらず、私だったら「聞いて聞いて!」と自分から言っちゃうけどなァ~、確実に。(´ー`A;) まあ、「人間力」の違いですかね。(汗)

 齋藤さんや星さんが真っ向勝負で育てていることが伝わってくるリンドウ。これでますます開花が楽しみになりました。次回は5月上旬にお邪魔して、この苗がどこまで育っているかお伝えしたいと思います!お楽しみに。

 

 取材の様子は動画でもお伝えしていきます!ぜひご覧ください。

 

 

 

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