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お知らせ【スタッフがゆく!】8月18日(日) 鎮守神祭礼奉納歌舞伎へ行ってきました


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千葉之家 花駒座歌舞伎公演

鎮守神祭礼奉納歌舞伎

  2019年8月18日(日)

 

 

 

神に捧げる奉納歌舞伎として行われてきた檜枝岐村の伝統歌舞伎は、その昔、江戸で歌舞伎を観劇した農民が、見よう見真似で村に伝えたのが始まりと言われています。

衣装作りから化粧などの裏方も全て村人が行っていて、270余年に渡り、親から子へと渡り継承され今に伝えられてきました。

  

夏の夕暮れ時、華やかなのぼりと灯されはじめた明かりが、なんとも風情豊かな雰囲気を醸しだしています。  

  橋場のばんば 

鳥居をくぐると、縁結びと縁切りの神様が祀られた「橋場のばんば」、檜枝岐歌舞伎の歴史を展示した「歌舞伎伝承館」があります。

橋場のばんば様には、新しいハサミを供えると悪縁が切れ、錆びたハサミを供えると縁が切れないと言われています。

   

18:00開場 19:00開演。地元だけでなく遠方から駆けつける人々で会場は、ほぼ満員です。檜枝岐の舞台は、地域独特の「兜造り」と呼ばれる屋根形状で、全体のつくりは農村によく見られる曲屋のようでもあります。昭和51年には国の重要有形文化財に指定されました。

  

普段は静かで神聖な雰囲気が漂っている場所です。神社の祭礼として神に捧げる奉納歌舞伎として上演されてきたものなので、歌舞伎の舞台は神社本殿に向かって建てられています。神社への阪は、歌舞伎の観覧席となり、。当日は、うちわと簡易座布団が配布されます。観劇に慣れた地元の方々は、ビニールに包んだ材布団持参(雨や汚れ防止)で、虫の多い季節なので携帯用蚊取り線香を腰に下げている方もいました。

  

現在の檜枝岐を演じるのは「千葉之家花駒座」とよばれる一座です。「千葉之家」は、歌舞伎を伝えた祖先が千葉平氏の流れを汲んでいることから、「花駒座」は檜枝岐村の名峰「駒ヶ岳」から名付けられました。老若男女約30名の座員で構成されています。

歌舞伎が始まる前の舞台清めの儀式「三番叟」の舞から始まります。

  

演目は「奥州安達ヶ原 袖萩祭文(そではぎさいもん)の段」 題材は平安時代の奥州「前九年の役」の後日談です。

都の勢力に滅ぼされた安倍一族の生き残り、安倍貞任(あべのさだとう)と弟の宗任(むねとう)兄弟が源義家らに復讐を図り、奥州に独立国家の建設をもくろむという内容です。

陰謀のために、帝の弟「環の宮(たまのみや)」が誘拐され、環の宮をあずかっていたのは、傔仗直方。期日までに行方が知れない時には、責任をとって切腹しなければならない事になってしまいます

平氏でこの地一帯を支配していた傔仗直方の姉妹の姉の袖萩は、安倍貞任と駆け落ちして妻となり、妹の敷妙は八幡太郎義家の妻となり、互いに敵味方に分かれてしまいます。

   

ある雪の中、夫と別れ盲目の物乞いにまで落ちぶれた袖萩は、一人娘のお君に手をひかれて両親のもとを訪れます。(お君と祖母の役者さんは、実の祖母とお孫さんだそうです。お君役を演じるのは、今年初舞台の小学校1年生。)

父の災難を聞いた袖萩は、両親に一目会おうとやってきましたが駆け落ちをした身で家には入れてもらえず、お金が欲しいならそこで三味線を弾いて歌うように言われます。「そうした境遇になったのも親に逆らった罰。どうせ下司下郎の夫に違いない」となじられ、反論する袖萩は父に夫の手紙を見せると「安倍貞任」の名があり、筆跡から環宮の誘拐犯も貞任と判明し、皮肉なことに「娘が大謀反人の妻」と傔仗は切腹を覚悟します。

  

切腹する傔仗を見届けに来た桂中納言氏という貴族。実はこれが安倍貞任で、秘密を知った傔仗の口を封じ、証拠の書状も奪います。傔仗の切腹を同時に袖萩も自らの胸に刀を当てたのを見届けると、貞任は悠然とその場を去ろうとし、そこに軍勢が押し寄せてます。

源義家が貞任の正体を見破ると、弟の安倍宗任も加わって義家に挑みかかろうとするものの、戦場での再会を約束して両者は別れ、幕が下ります。

次回の公演は9月7日(土)観光歌舞伎「檜枝岐歌舞伎の夕べ」が開催されます。長い間、大切に伝え継がれてきた檜枝岐歌舞伎は、

一見の価値のありますので、是非お誘い合わせの上、ご来場ください。

18:00開場 19:00開演、演目「玉藻の前曦の袂 道春館の段」

檜枝岐村内に宿泊される方は、無料。その他は1,000円です。雨天決行での上演もありますので、雨具の準備もお忘れなく。自由席で入場制限はありませんが、1,200名程度でいっぱいになります。

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